Our shirts said “Good Bye.”
「台風がゆく頃は涼しくなる」
ご存知、松任谷由実さんの「Hello,My Friend」の一節です。
まだまだ暑いですが、日差しの匂いがなんとなく変わってきましたね。
毎年夏が過ぎた後は35℃の東京が恋しくなります。
学生の頃は10月までビーチサンダルで過ごしていましたが、さすがに今はそういうわけにはいかないですね。
ちなみにユーミンは前述の歌詞の前に「今年もたたみ出したストア」と歌っているのですが、ベルベット吉祥寺店は今年もたたまずに営業致します。
さて、先日デンマークのテキスタイルメーカーKvadra社から生地のサンプルが到着しました。
スカンジナビアの伝統に根差していながらコンテンポラリーなデザインを創出している、ヨーロッパ有数のファブリックブランドとして絶大な支持を集めているブランドです。
各分野とのコラボレーションも積極的に行い、現代のテキスタイルを牽引する存在として認識されています。
今日はそんなKvadratの生地をご紹介します。
①Hallingdal65 (designer:Nanna Ditzel)
デンマークの女性デザイナー、Nanna Ditzelによるデザインの生地です。
このHallingdalという生地によってKvadratが脚光を浴び、現在でもロングセラーシリーズとして親しまれています。
羊毛にもともと存在する油分が汚れを防ぎ、耐久性が強いのが特徴です。カラーバリエーションは今回届いたサンプルの中で最も多いですね。
素材;70% new wool
30% viscose
②Remix2 (designer:Giulio Ridolfo)
続いてRemix2という生地です。
ウール90%、さらりとした涼しげな手触りです。
こちらの生地は羊毛を細く梳いて織られているため、このようなきめ細やかな感触になります。チクチクする生地が苦手な方にもおすすめできます。
ひと撫ですると皆さんそれぞれの八月の思い出が脳裏に浮かぶことでしょう。
素材:90% new wool
10% nylon
③Balder3 (designer:Raf Simons)
ファッションブランド、ラフ・シモンズの織り方を採用した生地がこちらです。
Raf Simonsはベルギー生まれのデザイナー。家具やファブリックだけでなく、ファッションデザイナーとしても華々しく活動しています。
90年代にはメンズウェアを展開し、トラッド・クラシックなスタイルと反抗的なユースカルチャーを融合させた独特の感性で人気を博しました。
ちなみについ先日、8月2日にカルヴァン・クラインのチーフ・クリエイティブ・オフィサーに就任されたそうです。
滑らかで高級感のあるシックな感触。ヒリヒリした青年時代を経て大人になった、独特の色気が漂います。
80年代のポール・マッカートニーを彷彿とさせます。
素材:26% cotton
68% new wool
6% nylon
④Fiord (designer:Louise Sigvardt&Tone Barnung)
まだあります。ドット風の織りが目を引くFiord。
こちらは少し粗目の触り心地ですが、チクチクするようなことはなく爽やかな印象です。
もともとはノルウェーのトーヌ・バーノンが手がけたデザインですが、ルイース・シークバットとのコラボレーションが実現し、今回新たな色で登場しました。
インスピレーションの源となったのはノルウェーのフィヨルド(入り江)の水面にうつる月光。その美しいきらめきがこの真珠のようなドットデザインを導き出したそうです。
素材:92% new wool,worsted
8% nylon
⑤Tonica (designer:Georgina Wright)
最後にご紹介する生地がTonicaです。
こちらはなんと100%ウールです。
薄くて軽い生地なので使い勝手はかなり良いと思います。公共空間からプライベートの部屋まで幅広くお使い頂けます。
素材:100% new wool
いかがでしょうか。
これらのサンプルはすべて吉祥寺店にてご用意しております。
写真でお分かり頂けるかもしれませんが、かなり大判のサンプルです。
人間の目の特性として、面積の広いものは明るく、狭いものは暗く見えるそうです。
実際にファブリックとして張った際の正確なイメージが湧きやすいと思いますので、ぜひ店頭にて実際に触れてみてください。そして大いに悩んで頂ければと思います。
ベルベット吉祥寺店 篠原