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すっかり高嶺の花となってしまったフィンユールの作品ですが今でも手の届かない存在ではない作品もあります。

それらにはNV45やチーフテンチェアの様な派手さは無いかも知れませんがそこにも確実にフィンユールのデザインが受け継がれています。

このソファもそんな作品のひとつです。

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シンプルなソファーですがよく見ると各所にフィンユールの足跡がみて取れます。

今日はそんな足跡を追いかけてみようと思います。

脚の形状は正面から見るとユールらしい遊び心のある半楕円形ですが、

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背後からみるとスパッと一転、こんな感じになっています。

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ジョイント部分の強度を出す目的もあると思いますがそれ以上にハンドクラフト性が高い彫刻的な造形を好んだユールが量産モデルでも自分のスタイルを出来る限り表現した結果に思います。

このモデルでも脚を楕円形に削り、綺麗なジョイントで繋ぐ事は出来たと思いますがそこまで作り込むと量産は難しくこのソファのコンセプトが崩れてしまうのです。

そこで彼は脚やフレームの正面は綺麗なカーブを取り入れ自分のスタイルを誇示します。

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背もたれの最後を内側に曲げるデザイン。

有名なウイングバックソファなどで彼が好んで使っていたスタイルですね。

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フィンユールのように自由な発想でデザインしていたデザイナーにとっては量産品のデザインと向き合う事に難しさを感じていたと思います。

彼が最も活躍をしていた40~50年代中頃はまだまだハンドクラフトの時代でした。

そして60年代に入り量産出来るデザインが市場に色濃さを表し始めます。

そこでついに彼も生産性の高いデザインと向き合う事になるのです。

きっと彼はこう思ったのかもしれませんね。

【 昔は良かった。】

いえいえ、ユールさん。

それから機械化は進み現在は更なる生産性が求められているのです。

まだまだあなたの時代は良かった。

でも、私は思うんです。

そんなしがらみの中から生まれるデザインの素晴らしさも面白いと。

こちらのソファの詳細はこちらからもご覧頂けます。 フィンユールソファ

では、

PS .. 先日東松山の倉庫には今年最初のコンテナが到着しました。

今回もお楽しみ頂ける内容の入荷となっております。

入荷商品は近日中にブログやFacebook等で少しずつ紹介させて頂きます。

一度に全部みたい方は東松山の倉庫の訪問をお奨め致しますよ。

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